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日本代表 2年前

サッカー日本代表、三笘薫&伊藤洋輝らの攻撃は再現性がある。W杯スペイン代表&ドイツ代表戦に活きてくる攻撃の形とは?【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Shinya Tanaka

W杯を想定? 攻め込みとプレッシングの評価は…



 日本代表はアジア予選と同じく4-3-3でスタート。伊藤のプルバックからの堂安のシュート、三笘の突破からの鎌田のポストに当たったシュートと決定機を作る。

 左は三笘の縦への突破と伊藤のオーバーラップ、右は堂安、原口、山根の連係。堂安のサイドチェンジを三笘が収めて、伊藤が追い越す形は再現性のある攻め込みだった。

 伊藤のロングフィードを上手く収めた浅野が原口に渡し、原口のパスで抜け出すとGKの出際をチップさせて先制。攻め込みの形としてはシンプルだが、スペイン代表戦を想定するとこれを持っているのは重要だ。浅野は序盤にスペースへ斜行してロングパスを呼び込んでいて、こちらはドイツ代表戦を想定したときに持っていたい攻め込みだと思う。

 41分、堂安のクロスから鎌田が2点目を決めて2-0で折り返した。

 ワールドカップでのドイツ代表、スペイン代表との対戦を想定すると、この試合では効果的にみえたプレッシングはまだ強度不足にも思える。パラグアイ代表が元気だった時間帯は何度か仕留め損なっている。

 ハイプレスの効果が十分でないと、ドイツ代表やスペイン代表には完全に押し込まれてしまう。ある程度の撤退戦は覚悟する必要はあるが、完全に支配されてしまうとカウンターも打てなくなるので、ハイプレスの精度と強度は欲しい。

 後半は前田が何度もプレッシングで奪えているが、相手の運動量がガタ落ちした状態だった。このあたりの見極めはブラジル代表戦に持ち越しになる。

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