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日本代表 2年前

サッカーU-21日本代表、AFC U-23アジアカップ全選手パフォーマンス査定まとめ。6試合を戦い抜いた各選手たちの評価は?

シリーズ:日本代表パフォーマンス査定 text by 編集部 photo by 2022 Asian Football Confederation (AFC), Getty Images

CB

馬場晴也
【写真:2022 Asian Football Confederation (AFC)】

馬場晴也(背番号3)

U-23UAE代表戦:出場なし

U-23サウジアラビア代表戦:出場なし

U-23タジキスタン代表戦:フル出場
評価:A

 キャプテンとしてピッチに立ち、非凡なパフォーマンスを示した。11分にはコーナーキックの流れから見事な右足パスで松木玖生のゴールをお膳立て。攻撃の勢いを加速させるようなロングフィードや楔のパスも何度か見られた。肝心な守備ではエラーを起こさず、しっかりと無失点で抑えた。

U-23韓国代表戦:フル出場
評価:A

 対人戦でことごとく勝利。最後の局面でもよく体を張っており、U-23韓国代表の攻撃を跳ね返し続けていた。またビルドアップの質も高く、19分には精度の良いロングフィードから細谷真大の決定機を演出している。攻守において頼もしく、次戦以降にも期待できる内容だったと言っていい。

U-21ウズベキスタン代表戦:フル出場
評価:C

 ビルドアップを落ち着いて遂行し、最後の局面でよく体を張るなど、全体的には悪くなかった。しかし、89分の場面ではボールを大きく弾き切れず相手に拾われ、失点に関与。チェイス・アンリがおらず、難しい局面だったことは確かだが、結果として悔やまれる対応となった。

U-23オーストラリア代表戦:フル出場
評価:A

 U-23オーストラリア代表に攻め込まれる時間帯もあったが、最後まで集中して最終ラインを統率し、見事に完封した。ビルドアップの質も高く、積極的に楔のパスを打ち込んで攻撃の勢いを加速させている。そして39分のCKではニアサイドで相手3人を引き付けながら潰れ、OGを誘った。

鈴木海音(背番号4)

U-23UAE代表戦:フル出場
評価:B

 守備に大きな問題はなかったが、ビルドアップ時に迷いすぎていた印象。相手が準備出来ている状態でスピードの無いパスを出していたので、とくに右サイドバックの内野貴史が苦しくなることが多かった。それでも、後半途中より少し改善。評価はC寄りのBといったところだろうか。

U-23サウジアラビア代表戦:フル出場
評価:C

 今のところ大崩れはしていないが、強固な最終ラインを築けているとは言い難い。相手がボールを持った際に勇気を出してラインを上げきれず、中盤との間に大きなスペースを空けてしまうことが散見。チェイス・アンリとの距離感もあまり良くない。早急に改善が必要だ。

U-23タジキスタン代表戦:出場なし

U-23韓国代表戦:出場なし

U-21ウズベキスタン代表戦:出場なし

U-23オーストラリア代表戦:出場なし

木村誠二(背番号5)

U-23UAE代表戦:出場なし

U-23サウジアラビア代表戦:出場なし

U-23タジキスタン代表戦:フル出場
評価:B

 アグレッシブなディフェンスで対峙する選手を無力化。タックル数2回で成功率は100%という数字を叩き出した。また、ビルドアップ時は無駄なタッチを増やすことなく、スムーズにプレー。チーム最多のタッチ数とパス数を記録と、上々の大会デビューになったと言えるはずだ。

U-23韓国代表戦:出場なし

U-21ウズベキスタン代表戦:出場なし

U-23オーストラリア代表戦:フル出場
評価:A

 187cmを誇る巨漢FWクシニ・イェンギとマッチアップすることが多かったが、簡単には競り負けず、最後まで決定的な仕事を与えなかった。また、64分には見事なロングフィードを半田陸に通し、3点目が生まれるキッカケを創出と、3-0快勝の立役者となった。評価は文句なしでAだ。

チェイス・アンリ(背番号22)

U-23UAE代表戦:フル出場
評価:C

 空中戦ではことごとく勝利していたが、それ以上に中途半端な対応が目立った。63分には加藤聖とのコミュニケーション不足が原因で失点に関与してしまい、71分にはハンドを取られてPKを献上。GK鈴木彩艶に救われる格好となったが、もし決められていれば確実に戦犯扱いされたはずだ。

U-23サウジアラビア代表戦:フル出場
評価:C

 ボロボロだったU-23UAE代表戦よりは良いパフォーマンスを披露。対人戦では地上、空中問わずしっかりと強さを示していた。しかし、やはりビルドアップの質は改善が必要。73分には自陣でのパスミスからピンチを招いており、鈴木彩艶のセーブに救われていた。

U-23タジキスタン代表戦:出場なし

U-23韓国代表戦:フル出場
評価:B

 馬場晴也とのコンビは今大会初だったが、大崩れすることなくU-23韓国代表を完封。対人戦の強さはさすがだった。しかし、厳しく行くべきところとそうでないところの判断があまり良くなく、あわやレッドカードになるようなファウルがあった。そうした部分の精度は高めていきたい。

U-21ウズベキスタン代表戦:フル出場
評価:C

 脆さが出てしまったと言える。60分の場面では思い切りよく飛び出すも奪いきれず、そこから得点に繋がれている。そして89分にはパスが雑になったことで相手にカウンターを許し、2失点目のキッカケを作ってしまった。一つひとつのプレー精度、判断力とまだまだ課題は山積みだ。

U-23オーストラリア代表戦:出場なし

SB

半田陸
【写真:Getty Images】

半田陸(背番号2)

U-23UAE代表戦:出場なし

U-23サウジアラビア代表戦:フル出場
評価:B

 90分間に渡って前を向かせないタイトな守備が光っており、自身の受け持つ右サイドを簡単に崩されることはなかった。攻撃時は内側のスペースも有効活用。15分には藤尾翔太、鈴木唯人と素晴らしいコンビネーションをみせ、決定機を演出していた。

U-23タジキスタン代表戦:75分 IN
評価:A

 75分からピッチに登場。その直後に内野貴史との連係から相手の左サイドを崩しており、良いゲームへの入りをみせていた。そしてアディショナルタイムには超絶妙なスルーパスから中島大嘉のゴールをお膳立て。限られた時間の中、しかもDFで目に見える結果を残したのは大きな評価に値する。

U-23韓国代表戦:フル出場
評価:B

 何度か相手の仕掛けに苦労することもあったが、全体的には悪くなかった。90分間で記録したタックル数7回は2位藤田譲瑠チマの4回を大きく上回ってチーム全体トップとなっており、成功率も71%と十分な結果。1対1の粘り強さだけでなく、的確なカバーリングも光っていた。

U-21ウズベキスタン代表戦:78分 IN
評価:出場時間短くなし

 89分にはチェイス・アンリのズレたパスを懸命に拾ったが、それが結果として相手の所へ。そこからカウンターを浴び2点目を献上と、不運だった。

U-23オーストラリア代表戦:フル出場
評価:B

 それまで無難にプレーしている印象が強かったが、64分に一仕事。木村誠二からのロングフィードを受けて外から中へドリブルし、最後は松木玖生にパスを通して3点目に絡んでいる。肝心の守備ではこぼれ球奪取数4回を記録。これはチームトップの成績だったようだ。

畑大雅(背番号15)

U-23UAE代表戦:88分 IN
評価:出場時間短くなし

 プレータイムはアディショナルタイム含めわずか8分間だった。次戦以降に期待だ。

U-23サウジアラビア代表戦:出場なし

U-23タジキスタン代表戦:フル出場
評価:C

 前半はタイミングの良い攻め上がりから前線に厚みをもたらすプレーが光った。44分のPK奪取は、自身の上げたクロスがキッカケとなっていた。しかし、後半は三戸舜介の退場の影響もあるか、大きくペースダウン。パスを引っかけて攻撃の流れをストップしてしまうことがしばしばあった。

U-23韓国代表戦:出場なし

U-21ウズベキスタン代表戦:出場なし

U-23オーストラリア代表戦:出場なし

内野貴史(背番号16)

U-23UAE代表戦:フル出場
評価:B

 1対1で粘り強く戦い、空中戦でも強さを示すなど堅実な守備で自身の受け持つサイドに蓋をした。61分にはクロスから鈴木唯人のゴールをお膳立てと、目に見える結果も手に。圧倒的だったわけではないが、十分なパフォーマンスだったと言っていいだろう。

U-23サウジアラビア代表戦:出場なし

U-23タジキスタン代表戦:フル出場
評価:B

 ボールを失った際のポジショニングの取り直し、前に出た際のコース取りが絶妙と、判断力の良さが光っていた。68分には正確なクロスで中島大嘉の幻のゴールを演出している。しかし、肝心なところでのパスミスが多かったのも事実。その精度さえ良ければ、A評価だった。

U-23韓国代表戦:74分 IN
評価:B

 藤尾翔太に代わり右サイドハーフとして74分から出場した。その6分後、フワッとした浮き球パスを鈴木唯人に通しゴールをアシスト。初戦のU-23UAE代表戦と似たような形で、結果を残した。その後は守備に集中し奮闘。大岩剛監督の期待通り、クローザーとしての役目も果たした。

U-21ウズベキスタン代表戦:78分 OUT
評価:B

 しっかりとしたポジショニングとタイトなマークで右サイドに壁を作っていた。タイミングの良い攻め上がりを見せて攻撃に厚みももたらしており、59分には惜しいクロスを放っている。最終ラインの一員として失点したのは悔やまれるが、個人のパフォーマンスは問題なかったと言える。

U-23オーストラリア代表戦:85分 OUT
評価:B

 右ではなく左サイドバックとして出場。攻撃時の存在感は抜群で、タイミングの良い外からのオーバーラップを仕掛けるだけでなく、内側のスペースも巧みに使っていた。ただ、とくに後半は1対1で負けてしまうことがしばしば。それさえなければ評価はAでもおかしくなかった。

加藤聖(背番号17)

U-23UAE代表戦:88分 OUT
評価:C

 何度も自身の背後を狙われるなどかなり苦戦を強いられた。先制点直後の63分にはチェイス・アンリとうまくコミュニケーションを取ることができず失点にも関与。攻守において左サイドの強度を高めることはできていなかった。評価は当然ながら最低のCとなる。

U-23サウジアラビア代表戦:フル出場
評価:B

 前半はやや軽い対応が目立っていたが、後半に入りしっかりと修正。52分にはハイタム・アシリに左サイドを走られるも懸命についていき、最後は身体を投げ出してクロスをブロックした。また、左足のクロスはやはり高質。アシストを記録していても不思議ではなかった。

U-23タジキスタン代表戦:出場なし

U-23韓国代表戦:フル出場
評価:B

 あまり攻撃参加できず、セットプレー以外に持ち味である左足のキックが生きるようなことはなかった。斉藤光毅との連係にも不安を残している。しかし、守備はまずまず。前半はやや軽い対応も見られたが、後半に入りしっかりと修正し、相手に簡単に突破を許すことがなかった。

U-21ウズベキスタン代表戦:フル出場
評価:C

 攻守において微妙なパフォーマンス。守備では相手に対し遅れて寄せることが多く、終盤は疲労からか簡単に剥がされることが目立った。そして同じく終盤には、持ち味であるはずのクロスも焦りからか雑に。その点に関しては、大岩剛監督もどこか不満そうな表情を浮かべていた。

U-23オーストラリア代表戦:85分 IN
評価:出場時間短くなし

 足をつった内野貴史に代わり85分から出場。短い時間の中、出来ることは限られた。

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