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バルセロナ敗北の原因は?なぜレバンドフスキはインテルに封じられたのか【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

レバンドフスキはなぜ沈黙したのか



 もちろん敵の守備ブロックが強固だったところはある。特に先制点を取った後のインテルは、露骨に引いてきた。かつてのジョセ・モウリーニョの戦術を彷彿とさせるように、ゴール前に“バス”を並べて分厚い壁を敷いてきた。これだけ恥も外聞もかなぐり捨てて守られると、バルサだろうがレアルだろうが、欧州中のチームがこじ開けるのに苦慮するだろう。

 しかし、3日前に行われたリーガのマジョルカ戦では、同じく引いた相手に、レバンドフスキ自身が圧巻の個人技を見せてゴールをこじ開けている。そもそもマジョルカとインテルでは選手個々の能力が違う、と言われるとそれまでかもしれないが、それにしてもマジョルカ戦のレバンドフスキとインテル戦のレバンドフスキは、まるで別人のようだった。

 リーガで発揮している機動性は鳴りを潜め、ペドリやガビとの連携を見ることもできない。あたかも、サッカーはさほど上手くない双子の兄弟がプレーしているかのようだった。

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