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【ニューカッスルの快進撃エピソード3】大型補強、守備の整備、そして覚醒。こうして生まれ変わった

シリーズ:ニューカッスルの快進撃 text by WASSY photo by Getty Images

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サウジアラビア政府系ファンド「PIF」に買収されたニューカッスルは今季の台風の目となっており、エディ・ハウ監督はリーグ最少失点という堅守のチームを作り上げている。エピソード3では快進撃を続けるニューカッスルの強さの理由を、補強と戦術の両面から紐解く。(文:WASSY)


上昇気流を加速させる夏の大型補強


【写真:Getty Images】

 ニューカッスルの首脳陣が今季の開幕前に設定した目標は、トップ10フィニッシュだった。結果的にエディ・ハウ監督のチームは期待を遥かに上回るパフォーマンスを見せ、10月以降は欧州カップ戦出場圏内をキープし続けている。

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 ピッチ上での現象について話す前に、まずはマーケットでの動向を振り返っていく。

 昨年1月の移籍市場ではディフェンスラインの整理を中心とした的確な補強で、残留を目指すためのスカッドを作り上げたハウ監督だったが、咋夏にはより野心的な動きを見せた。

 クラブ史上最高額の約6000万ポンド(約96億円)を投じて獲得したのが、スウェーデン代表FWアレクサンデル・イサクだ。10代の頃からズラタン・イブラヒモビッチの後継者候補として注目を集めてきた選手で、レアル・ソシエダでシーズン二桁得点を挙げるなど、すでにトップレベルでの実績も充分に持ち合わせている。

 ディフェンスラインにはリールの若手DFスフェン・ボットマンが加わった。彼もオランダの年代別代表に選ばれてきたセンターバックで、イタリア王者ミランも本格的に交渉を行っていたが、最終的には冬から交渉を続けてきたニューカッスルが一騎打ちを制している。

 両者はともに22歳と若く、チームの将来を担う存在として首脳陣が大きな期待を寄せているのは間違いない。このほかに降格したバーンリーで孤軍奮闘のGKニック・ポープや、昨季後半戦にローン加入で残留に貢献したDFマット・ターゲットら経験豊富な実力者が完全移籍で加わり、選手層はさらに厚くなった。

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