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Jリーグ 1年前

J2ジュビロ磐田が抱える問題とは? 遠藤保仁が見た現状と補強禁止の影響【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

「まだ序盤で良かった」ジュビロ磐田の現在地



「前半は我々が準備してきたことが出たと思うのですが、なかなか点を取れなかった。後半も我々の時間も長かったですし、チャンスもありましたけど、(ゴールという形で)完結できなかった。それが我々にとっては課題として残りました」

 実際、DAZNの統計によれば、磐田は最初の45分間で10本のシュートを放ち、そのうち6本を枠内に収めている。優位に立ったときに一撃を加えられなかったことで、磐田はカモにされる可能性が生まれた。

「3-0で勝つべき試合だったと思う」と、試合後に松原は語った。「前半に得点できなかった。こういうゲームは前半に得点を取らないと厳しい戦いになってくる」

 杉本健勇も敗れた理由について「決め切れなかったところです」と率直に答えていた。

 さらに、「90分のほとんどは僕たちの試合でしたし、自分たちがやりたいことを多くできた」と続ける。「前半で言えば、得点を取らなければいけない時間帯があった。反省すべき点はそのあたりにあるのかなと思います」

 ゴール前での精度を上げるにはどうすればいいかという質問に対して、簡単な解決策はなく、忍耐力が重要だと強調した。

「それは個人だと思います。チームとしてはそこまでの形作れていると思いますし、自分自身もチャンスありました。練習するしかないですね」

「試合での雰囲気もあったと思う。そこで決めきれなかったことが敗因だと思います。そういう試合はこれからもあると思うので、まだ序盤で良かったなと思いたいです」

 昨年、3度目の降格を経験した磐田はJ1復帰を目指し、横内監督は選手たちに一刻も早い綻びの解消を望んでいる。

 過去2回のJ2在籍はそれぞれ2シーズンだったが、6位以下になったことはなく、毎年プレーオフ出場権を獲得している。松原にとって、磐田というチームが何を目指すべきかに疑う余地がない。

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