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日本代表 1年前

「Jリーグっぽい」サッカー日本代表。堂安律が提起した問題意識の真意とは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by NN

2戦未勝利のサッカー日本代表。不完全燃焼の堂安律


【写真:NN】



 日本代表がボールを失い、カウンターを繰り出され、コロンビア代表の左SBデイベル・マチャドに鋭い突破を見せられた。板倉がカバーに行ったが、最終的にクロスを上げられ、中央から飛び込んできたジョン・ハデル・ドゥランに同点弾を決められたのだ。この時、鎌田とバングーナガンデの寄せが中途半端になり、スペースを消せなかった。このあたりが急造チームの課題だろう。

 前半は1-1で折り返したが、日本代表のシュートはわずか2本。相変わらずフィニッシュに行けない状態だった。

 そこで森保一監督は後半頭から上田綺世と遠藤航を起用。バングーナガンデが負傷すると、堂安律、瀬古歩夢と久保建英を立て続けに送り込んだ。

 だが、結果的にセンターバック(CB)と左SBの構成を変えたことがアダになり、直後に守備の連係が乱れて、ラファエル・サントス・ボレに目の覚めるようなバイシクルを決められる。「私の交代カードの切り方で失点につながったところもあると思う。反省しなければいけない」と指揮官も神妙な面持ちで語っていた。

 まさかの逆転を許した日本代表。ビハインドを背負ったことで逆に縦の意識が高まった。後半21分と23分には上田が立て続けにヘッドで決定機を迎えるが、両方とも相手GKに防がれ、ネットを揺らすことができない。

 後半33分に浅野拓磨が入って2トップにシフトしてからは、より前へ前へという展開になる。しかし、相手も5バックにして守備を固めてきたため、堂安や久保らが中に侵入してもスペースがない。大外を崩す動きも左に回った伊東純也くらいで有効な形にならない。後半もシュート3本に終わり、最終的には1-2の敗戦。新生ジャパンは初陣2戦未勝利で最初のシリーズを終えることになった。

 2試合連続でシュートゼロに終わった堂安は次のように語り、不完全燃焼感を露わにしている。

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