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日本代表 11か月前

旗手怜央は何が変わったのか? W杯落選、欧州CL経験。サッカー日本代表で残した爪痕【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子

「今日はやりたい放題だった」



 後半はW杯以来の代表復帰となった相馬勇紀が右サイドバック、代表2戦目の中村敬斗が三笘の入っていた左WGに陣取り躍動。その中村が5点目を挙げることに成功する。

 さらに指揮官は川辺駿や古橋亨梧らW杯不出場組を次々と投入し、古橋がチーム6点目をゲット。終盤には前日追加招集したばかりの伊藤敦樹もピッチに送り出す余裕を見せ、終わってみれば6-0の勝利となった。

 久保が「今日は贅沢すぎるラインナップだ。別に相手へのリスペクトを欠いてるわけじゃないですけど、明らかに僕たちの方が今日は強度も高かった。三笘選手も縦だけじゃなくて、中にも行ってましたし、今日はやりたい放題だったのかな」と発言をするほど、日本はエルサルバドルを圧倒していた。

 強化という意味では収穫に乏しかったこの試合だが、W杯落選組や復帰組、新顔など新戦力を数多く起用できたことに意味がある。今季セルティックで左インサイドハーフとしてフル稼働し、リーグ、リーグカップ、FAカップの国内3冠の原動力となった旗手怜央は、特に強烈なインパクトを残したと見ていいだろう。

 旗手は「ここで良さを出せないのであれば、もういる意味はないと思っていた」とある種の覚悟を決めて挑んでいた。A代表の試合はカタールW杯出場権獲得直後の2022年3月のベトナム代表戦以来で、ポジションも当時と同じだったが、前半で代えられた前回とは、攻守への関わり方や豊富な運動量、周囲との連動性、強気のマインドといったあらゆる面で違っていた。

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