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リバプールで見せた遠藤航だからこそできるプレー。他のMFが持っていない能力とは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

遠藤航の課題とクロップ監督の評価



 試合後の会見で指揮官は「今朝、“11人だと”彼のポジションがどうなるか彼と話した。(でも)4-4-1は私たちの会話にはなかった。彼はピッチに持てるすべてを出してくれた」と遠藤のパフォーマンスを評価していた。おそらく、“11人だと”遠藤はマック・アリスターがプレーした6番を務めることになる。

 今後の課題になるのはボール保持の局面におけるクオリティになるだろう。狭いエリアでターンして運ぶ、相手を背負いながらキープしてフリーの味方に預けるといった場面はなかなか見られなかった。

 もちろん、こういったプレーは周囲との関係性の中で生まれるものであって、1回しか練習していないこの試合の遠藤に求めるのは酷である。チームメイトも遠藤にはリスキーなパスは出さず、遠藤自身もリスクを考慮した選択をしていた。この試合においては最適なプレーだったが、今後、リバプールの中盤で信頼を得ていくためには乗り越えなければならない課題になるだろう。

 一方で、遠藤だからこそできるプレーもある。遠藤であればこういったシーンは減らせたのではないだろうかというプレーはいくつかあった。

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