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リバプールで見せた遠藤航だからこそできるプレー。他のMFが持っていない能力とは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

「合流2日目の遠藤航を起用」が意味するもの



 この日は開幕節で途中出場していたカーティス・ジョーンズが負傷によりベンチを外れた。今年3月に負傷して離脱が続いていたステファン・バイチェティッチはこの試合のメンバーに入ったが、前日会見でユルゲン・クロップ監督は「(復帰まで)本当にあと一歩だが、まだそこまで達していない」と言っており、今年5月から負傷離脱していたチアゴ・アルカンタラについても「同様」と述べていた。

 先発メンバーには開幕節と同じく、マック・アリスター、ガクポ、ソボスライの3人が並び、ベンチには遠藤と万全ではないバイチェティッチ、攻撃面に特長を持つハーヴェイ・エリオットが入った。状況を考えれば遠藤のデビューは必然とも言えた。

 リバプールという環境に適応するには時間がかかる。フランスから来たファビーニョも、プレミアリーグでの経験が1年しかなかったロバートソンも、レギュラーに定着するようになったのはシーズン中盤からで、それまでクロップ監督はプレータイムを制限していた。前線の選手やファン・ダイクのようにプレミアリーグを経験している選手は例外的に即戦力として扱っていたが、他国から来た選手には慎重な対応をしてきる。

 そんなクロップ監督が合流2日目の遠藤を起用した。起用せざるを得ないというチーム状況もあるが、それでも起用するに足る評価をしていたのだろう。この試合ではアレクサンダー=アーノルドとディアスが負傷。ディアスの負傷によりガクポが最前線で起用されれば遠藤の起用も増えるだろう。もしかしたら右サイドバックでも起用されるかもしれない。いずれにせよ、遠藤がリバプールにとって重要な存在であることは間違いなく、刷新と復活を目指すシーズンのキーマンになるかもしれない。

(文:加藤健一)

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