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日本代表 7か月前

久保建英と伊東純也の共存が生む脅威とは? サッカー日本代表2列目争い、落選危機は…【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Shinya Tanaka

堂安律は停滞? 鎌田大地は物足りない


 FIFAワールドカップアジア2次予選では招集人数が23人に減るため、メンバー絞り込みは必須。旗手や南野が存在感を増した分、今回選外だった堂安律がかなり微妙な情勢になってきたと見る向きもある。

 堂安は堂安で9月のトルコ代表戦で伊藤敦樹の先制弾をお膳立てするいい仕事を見せてはいるものの、他の選手に比べるとプレーの幅がやや狭い。マルチタスクという意味では旗手や南野より見劣りする部分も否めない。しかも、今季は所属先で停滞中。現状を打破しなければ、代表に食い込めなくなる恐れもある。

 鎌田にしても、9月のドイツ代表戦では伊東、上田の2ゴールに絡む的確なプレーを披露したが、やはり新天地・ラツィオでの適応はまだ発展段階で、クラブでの活躍度は久保や南野に比べると物足りない。「今の鎌田はクラブでの順応を最優先に考えるべき」という意見もあるだけに、今後の扱いは慎重にならざるを得ないだろう。

「僕自身の序列はちょっと上がったんじゃないですか。そもそも今回、来てない選手もいるし。今の2列目の競争はホントに厳しいですよね。一昔前の日本代表が羨ましいです」と久保も神妙な面持ちで語っていたが、カタールW杯で結果を出した堂安でも落選危機に陥ってしまうのが、今の代表2列目の実情である。

 今のところ、右の伊東と左の三笘、トップ下の久保は確実に残るだろうし、マルチタスクの旗手もかなりいい位置に来ているが、それ以外は拮抗した状況と見てよさそうだ。

 だからこそ、彼らはクラブに戻って結果を出し続けなければいけない。果たして11月シリーズの2列目の陣容がどうなっているのか。その動向を大いに注目したいものである。

(取材・文:元川悦子)

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【了】

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