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日本代表 6か月前

変化した南野拓実と伊東純也。サッカー日本代表はなぜ得点を量産できたのか【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

南野拓実と伊東純也の変化



 後半に入って47分、久保がFKを直接狙うとみせて軽く流し、菅原由勢がパワフルなシュートを決める。威力と精度のある菅原らしいキック。この4点目で少しスローダウンするが、相手がプレスに出てくると背後をとっていくのは変わらず。

 シリア代表は61分に2人を交代してシステムも4-2-3-1に変更。反撃の意欲をみせるが、ほぼ意欲のみに終わる。82分には上田と交代出場した細谷真大が5点目。この時点で左サイドへ移動していた伊東のアシストだ。

 伊東のいた右サイドには久保が移動(75分に堂安律と交代)、久保のいたトップ下には浅野と交代した南野拓実が入っていた。南野のトップ下、あるいはインサイドハーフはバイタルエリアへの侵入やラストパスで効果をあげている。以前はセカンドトップ色が濃かったがパスに円熟味が出てきた。伊東の左はこれまでもやったことがある。右の突破とは異なり、ハーフスペースで周囲を使っていくプレーは右サイドの伊東とは違う選手のよう。これはこれで効果的。

 ほとんど攻め込まれる機会はなかったものの、GK鈴木彩艶はハイクロスに対して絶対的な高さと安定感を示していた。唯一、少し疑問だったのは浅野の左サイドぐらい。相手に引かれてスペースがないので、持ち味のスピードを発揮できる場面は少なかった。

 やはり2次予選での日本代表は圧倒的で別格だ。もはや心配は負傷者を出さないことだけ。欧州、南米とも国際試合での負傷者が続出しているので気をつけたい。

(文:西部謙司)

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【了】

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