「夏にチャレンジすることもできたけど…」
これまでも海外移籍するチャンスがあったかもしれないが、Jリーグのシーズンが終了したこのタイミングで移籍に踏み切った。「夏にチャレンジすることもできたけど、グランパスが好きなので」と残留を理由を明かし、「1年間優勝するために頑張ろうとやってきて、(そのストーリーを)途中で破棄する作家はいない。最後まで自分で書ききりたかったし、最後の結果を見たかった」とクラブへの思いの丈を述べた。
そのうえで、「ヨーロッパでプレーしたい」という森下の夢も捨てることはできなかった。「レギア・ワルシャワというのは僕に合う本当に熱いチーム。物理的に火事を起こすくらいだから(笑)。それくらい熱いチームで認めてもらえれば、相当な元気印になれると思うので、そのポジションを狙っていきたい」と意気込んだ。
虎視眈々と狙うのは日本代表でも同じだ。「人を活かすのは大事な能力だと思うんですけど、あまり僕は得意じゃない」と自身を客観的に分析する森下は、「本当に分かりやすいプレースタイルなので、それを思い切り出せばみんなに理解してもらえるんじゃないかな」と考える。球際の強さや上下動する運動量を、チームのために惜しみなく披露する心構えでタイ代表戦に臨む。
タイ代表戦はその後のアジアカップ、そしてポーランドでのキャリアにも続く重要な一戦になる。ただ、森下は冷静だ。「気負わず、自分がやってきたこと、(今まで)代表でうまくできなかったことをどれだけピッチ上で納得できるものにできるかだけを考えてプレーしたい」と自分のすべきことにフォーカスして臨む。
(取材:元川悦子、構成:編集部)
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