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日本代表 4か月前

「想像以上に…」苦しんだ初出場組。サッカー日本代表が浴びた「アジアの洗礼」とは何か【アジアカップ2023現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「想像以上に…」細谷真大が苦しんだのは…

サッカー日本代表GK鈴木彩艶とFW細谷真大
【写真:Getty Images】



「もうちょっと前から行ってボールを取れるかなと思ったけど、想像以上につなぐのがうまかった。もともとベトナムのビルドアップがうまいのも知っていましたけど、その上を行っていた。ファーストディフェンダーというところでは自分の実力不足もありますけど、動き出しのメリハリや足元か背後かというところをもっとハッキリした方がよかったと思います」

 確かに彼が最前線でプレスのスイッチ役になりきれていなかったことも日本代表がボールを奪えなかった一因だと言わざるを得ない。経験不足のパリ五輪世代コンビは今回、苦い思いを味わったに違いない。

 難しさを痛感したのは若い2人だけではない。前回大会を直前で棒に振った守田英正でさえも「僕たちに対して準備してきたいいチームだなと思いましたし、ホントに油断とかではなく、対等に戦った内容の中で厳しい展開になったことを受け入れなければいけない」と苦渋の表情を浮かべていた。

 日本代表対策を徹底してくるこの大会で圧倒的に勝つのはやはり難易度が非常に高い。森保一監督も「初戦の難しさを学んだ試合になった」と神妙な面持ちでコメントしていた。

 幸いだったのは、そこからの日本代表が強引な巻き返しに打って出たこと。急先鋒となったのは、先制弾を決めた南野だった。

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