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日本代表 4か月前

「リバプールより…」遠藤航がこだわる「小さな積み重ね」サッカー日本代表を支える6番の仕事術【アジアカップ2023コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

敵将に名指しされた遠藤航「6番の重要性」とは…



「リバプールよりゆっくりプレーするところに自分も合わせていかなきゃいけない。そういうところはあるんで、無理せずに動きすぎないことを意識してやりました。要所要所でセカンドボールを拾うとか、ボールを奪った後に時間を作るとか、ちょっとしたことの積み重ねが自分たちのプレーを優位にさせる。結局はそれがチャンスになったり、得点につながったりする。毎試合毎試合、そういうところにトライするだけですね」

 遠藤は最後までアジアカップ仕様のやり方で時間を効果的に使い切り、3-1の勝利でゲームを終わらせたのである。

 こういった頭脳的なプレーができる選手だからこそ、彼は世界的名将、ユルゲン・クロップ監督から直々にオファーを受けるに至ったのだ。バーレーン代表指揮官、フアン・アントニオ・ピッツィ監督も対戦前に「日本のキーマン? あえて1人挙げるなら遠藤だ」と名指しで評価していた。

 それだけ今の日本代表はやはり遠藤抜きには語れないということ。過去の日本であれば、本田圭佑や香川真司などアタッカーが世界的な看板になっていたが、今ではボランチの彼が最もフォーカスされ、実際に試合のプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれている。

「(僕が評価されるのは)分析する側が中盤の底の大切さ理解していることの表れなのかなと。もちろんアタッカーも重要だけど、6番のポジションの重要性をみんなが認識して、サッカーの見方が変わって行けばいいのかなと思いますね」と本人も前向きに語ったが、試合を動かす心臓がフル稼働して初めて5度目のアジア王者が見えてくる。

「中2日、中3日の連戦もドンと来い」というスタンスで、遠藤にはここからさらにギアを上げていってほしいものである。

(取材・文:元川悦子【カタール】)

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【了】

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