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日本代表 3か月前

秘策は…。サッカー日本代表「右サイド」の切り札。伊東純也離脱で講じるべき次の手【アジアカップ2023現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

右サイド・堂安律の次の手が必要に…


「タケ(久保)はボールに触って生きるタイプで、僕は消えていてもゴール前に絡めるタイプ。それを意識しましたし、あとはマイクくん(毎熊)が迷いのない思い切ったプレーが特徴なので、ディフェンスにしてもファーストディフェンダーで自分がプレスをかけてあげると彼の良さが出る。僕がふわっと行かないようにしました」

 堂安は2人の特徴を踏まえつつ、お互いが生かし生かされる関係性を構築し、結果を出せるようになったことを明かす。

 その堂安を軸とした右のトライアングルがイラン戦も鍵になるのは確か。だが、相手もそこは研究してくるはず。特に対面に位置する33歳の左SBエフサン・ハジサフィは対人守備の高さに加え、国際経験に秀でており、戦術眼もある。堂安が仕掛けようと思っても簡単にはやらせてもらえないかもしれない。

 しかも、ボランチのサイード・エザトラヒや左MFメフディ・ガエディらにボールを刈り取られてカウンターの餌食にならないとも限らない。久保や毎熊と協力しながら、いかにして相手のギャップを突いていくのか。堂安が持ち味の左足シュートを放てるのか。それを模索していくことが肝要だ。

 31日のシリア代表戦でPK戦を制したのを見ても分かる通り、イランの粘り強さは侮れない。日本も120分間の死闘を覚悟しておいた方がいい。となれば、堂安1人だけで乗り切るのは難しい。伊東を欠く中、右の「二の矢」「三の矢」を考えておかなければ痛い目に遭う。そこが森保一監督の手腕の見せどころになる。

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