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日本代表 3か月前

秘策は…。サッカー日本代表「右サイド」の切り札。伊東純也離脱で講じるべき次の手【アジアカップ2023現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

久保建英のスライド以外に考えられるのは…

バーレーン代表戦のサッカー日本代表
【写真:田中伸弥】

 策としては、久保の右サイド起用、浅野拓磨や前田大然らスピード系FWの抜擢などが考えられる。

 久保に関しては、イラク戦の後半もその位置でプレー。南野拓実をトップ下に起き、伊東を左に回したところ、前半の停滞感を一気に払拭できた。

「右の時には基本、オーバーラップしてもらって使うか、使わないかは僕の判断だと思います。(所属)チームでも本当にうまくいっているので、途中からトップ下で出たとしても、自分が右に行くこともあると思いますし、逆もあると思うので、どちらでも対応できるようにしている。右のプレーは、僕はもともとチームですごくうまくいっているので、全く問題ないです」

 久保自身もやる気満々で、縦関係を毎熊、菅原由勢(AZ)のどちらと組んでも連動できるのが久保のいいところ。時間帯や状況にもよるが、久保を右で使う場面が増えるかもしれない。

 スペースがある状況であれば前田、浅野でもいい。もちろん伊東ほどのキレや鋭さ、ゴールに直結するオン・ザ・ボールの動きはやや難しいかもしれないが、彼らには彼らの良さがある。特に相手が高い位置を取ってきた時に背後を取る動きは伊東同等かそれ以上かもしれない。

 特に前田は昨季セルティックでハリー・キューウェル・コーチから速さを生かした仕掛けを個人的に指導され、ドリブラーとしても成長している。今大会はそういう良さがまだあまり出てはいないが、ここ一番で仕事ができる選手なのは、FIFAワールドカップカタール2022を見ていても分かること。相手が疲れた時に投入する駒としてはいいチョイス。前田にも短時間で持ち味を出すべく、いいイメージを作ってほしい。

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