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高校サッカー 3か月前

近江高校の躍進を支えた「7つの班」。高校サッカー選手権準優勝「こんなに細かく仕事があるのか…」部員も驚くその内容とは

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

メディカル、企画、SNS…。多岐にわたる活動内容とは


「例えばメディカル班は、例えば選手のパフォーマンスを上げていくところで摂取する水分量であるとか、足をつらせる選手が多いからこういったストレッチを導入しようといった目配せですね。今回の全国高校選手権では、登録選手の体温と体重を常にチェックしていましたし、その管理をメディカル班が担当している。それぞれの班にはリーダーを配置し、会社で言えば部長や係長といった立場で、リーダーが一人ひとりに仕事を割り振らせる形にしています」

 SNSを介してサッカー部を発信する広報班に関しては、表現に細心の注意を払っている。

「Xやフェイスブック、サッカー部のホームページをメインに発信しています。ただ、発信する前に必ず僕たちに送らせています。昨今はSNS上の表現を含めて、リテラシーの部分を気にしないといけない。なので、文章を僕たちが一読してから、最終的なゴーサインを出すようにしています」

 昨秋に開催したサッカースクールは、企画班が立案及び運営した。

「フリースクールの子どもたちを招待しました。指導しているときの部員たちは、キラキラした感じで盛り上がって、本当にすごくいい顔をしていました。サッカーを通じてさまざまな交流ができるし、彼らもサッカーをやっていたよかったと思ってもらえれば嬉しいですよね。ただ、もっと回数を積み重ねていきたいんですけど、週末となると試合などでけっこう忙しくて、なかなかできないんですよね」

 分析班には仕事を介して、サッカーを見る目が変わってほしいという狙いもある。映像分析ツールのSPLYZA Teamsにしても、近江の監督に就任して間もない2016年か2017年に紹介され、サッカー部に関わる全員の目線を合わせる上でも非常に面白い取り組みだという判断のもとで取り入れた。

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