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日本代表 2か月前

遠藤航投入で何が変わったのか?「少々疑問を持ちながら…」サッカー日本代表ボランチ3人の証言からひも解く北朝鮮戦【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

なぜ攻撃はスローダウンしたのか? ボランチが明かす意図



 北朝鮮代表は4-4-2の陣形だったが、ハイプレスをかけるわけでも、ディフェンスラインを高く保つわけでもなかったが、4-4の中にボールが入った時はそれなりに伸縮してボールを奪い、カウンターにつなげる場面は何度かあった。守田が嫌ったのはそういうシーンのことだろう。日本代表は丁寧にボールをつなごうとするあまり、意図しない形で全体が広がっていた。幅を取ると言えば耳障りはいいかもしれないが、守田が言うように「ゴールを取りに行くためのビルドアップになっていなかった」。

 ベンチで前半の戦況を見届けた遠藤も「もうちょっとサイドをシンプルに使ったり、上田綺世が裏に抜け出したシーンのようなボールをシンプルに入れても良かったみたいなイメージはありました」と振り返りながらも「前半の戦い方はそんなに悪くなかった」と総括した。

 ただ、守田は「試合の展開の中で、無理に(前を)見る必要はないかなと思っていた」と言う。「センターバックやサイドバックを使いながら、隙があれば(狙う)」という狙いには明確な意図がある。

「結構縦パスが狙われていて、ひっくり返されたりもしていた。嫌な失い方をしたときの守備のオーガナイズだったり、1人目がボールホルダーにまずプレッシャーをかける。攻撃と守備があまりセットじゃなかったという印象があった」

 田中もそれに関しては同じような感触を持っていた。

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