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日本代表 2週間前

A代表と同じメカニズム…。サッカーU-23日本代表、10人でも破綻しなかった理由【西部の目/U-23アジアカップ】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

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サッカーU-23日本代表は16日、AFC U-23アジアカップカタール2024・グループリーグB第1節でU-23中国代表と対戦。前半早々に退場者を出したことで苦しい時間が続いたが、松木玖生のゴールを守り切り、なんとか1-0で勝利した。両者の間には明確な差があった。(文:西部謙司)


歴然の実力差

U-23日本代表
【写真:Getty Images】

 実力差は明白だった。ファーストタッチの精度にかなりの違いがあり、ポジショニング、サポートの速さ、守備の連動と球際の強さなど、負けそうな要素がほとんど見当たらなかった。17分の西尾隆矢の退場で10人となり、その後は4-4-1のブロックで耐える展開になったが、そのまま1-0で終了した。

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 終わってみれば、8分の松木玖生による得点が大きかった。

 まず、5分に右の山田楓喜からのクロスボールを松木が胸トラップからシュート。浮いたボールをつま先でつつくような弱いシュートは入らなかったが、3分後にまったく同じような形から得点する。

 右SB関根大輝がポケットへ侵入して山田からのパスを受け、いったん山田に戻す。ペナルティーエリア右角あたり、フリーで受けた山田は足裏でコントロールし、余裕を持って左足で斜めのクロスを入れた。そこへタイミングよく松木が走り込んでボレーで合わせて先制点を奪った。

 山田の止めて蹴る動作がスムーズだったので、松木はタイミングを合わせやすかったはずだ。ボールの質も良かった。ポケットへ侵入した関根の動きで相手のラインを押し下げたのも効いていた。

 ピタピタとワンタッチでボールが収まるU-23日本代表と、止まっているようにみえてブレているU-23中国代表では、攻撃の精度が必然的に違ってくる。日本の素早いプレスを外す技術はなく、したがって押し込んだ後に相手ボールになっても容易に回収できていた。

 このまま推移すれば、追加点が入るのは時間の問題と思われたのだが、西尾の退場で流れは一変することになった。

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