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Jリーグ 1週間前

FC町田ゼルビアに欠けていたもの。「試合前の段階から…」守護神・谷晃生が明かしたゲームプランの崩壊【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

谷晃生の目指すべき場所とは

 ガンバから湘南ベルマーレへの期限付き移籍で出場機会を増やした谷は、ハイボールへの果敢な飛び出しを含めた潜在能力をどんどん開花させる。湘南で2年目を迎えた2021シーズンには、コロナ禍で開催が1年延期された東京五輪に臨むU-24代表でも台頭し、同年夏の本大会では大迫から守護神の座を奪った。

 東京五輪を終え、代表で目指すべき場所が森保ジャパンだけとなってからは思わぬ苦難に直面する。3年間の期限付き移籍を終え、2023年に満を持して復帰したガンバでベテランの東口順昭にポジションを奪い返された谷は昨年夏に、捲土重来を期してベルギー2部のデンデルへの期限付き移籍を決意する。

 しかし、ベルギーでの挑戦も出場わずか2試合で終える。就労ビザの取得が大幅に遅れ、右足首に負った怪我もあって大きく出遅れていた谷は今年1月、クラブ史上で初めてJ1への昇格を決めていた町田への期限付き移籍を決意する。戻る場所がガンバではなかった自身の決断を、谷は後にこう語っている。

「僕の目標はずっとワールドカップで変わらない。町田でしっかりと結果を残して、いいパフォーマンスを続けていった先が、絶対にワールドカップ出場に向かっていくと自分は信じている」

 広島で守護神を拝命した大迫もまた、昨年12月に大きな代償を伴う決断をくだしている。昨シーズンの終盤に負った右手舟状骨骨折の手術。保存療法という選択肢もあったなかで、今年2月に開場を迎えたエディオンピースウイング広島での開幕戦に、間に合わせるための手術だったと大迫は後にこう明かした。

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