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Jリーグ 1か月前

【開拓者としてのFC町田ゼルビア1】若いビジネス人材を育てる独自の制度。他クラブにも輩出「ここまでできる環境はない」

シリーズ:開拓者としてのFC町田ゼルビア text by 後藤勝 photo by Getty Images

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【特集記事】開拓者としてのFC町田ゼルビア<第1回>

FC町田ゼルビアで働く板谷翼さんと神戸琴葉さん
【写真:編集部】

 FC町田ゼルビアのJ1昇格は、サイバーエージェントグループに参画してから4年後、2022年10月にオーナーの藤田晋氏が社長に就任した翌年、2023シーズンのことだった。トップチームだけを取り出せば急激に強くなったように映るのかもしれないが、クラブとしての成長はそれ以前から始まっていた。

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 たとえば2022年に完成した練習場、三輪緑山ベースの存在。いくら良質の選手を連れてきても環境がよくなければその能力を引き出しにくくなる。しかしいつでも使用できる国内トップクラスの天然芝グラウンドとクラブハウスを整備したことが、トップチーム成長の遠因となっている。

 整備が進んでいるのはトップチームだけでなくアカデミーもだ。アカデミー専用の練習環境を用意するには至っていないが、菅澤大我アカデミーダイレクターをはじめ、指導者というソフトの力を強化し、フランスのオリンピック・リヨンと提携するなどして海外遠征を実施、育成面の充実を図っている。さらに言えば選手だけでなくビジネススタッフも自ら育成している。広くオープンにしたインターン制度で人材を募集し、現場に投入しているのだ。

 そもそもトップチームに関しても、現指揮官の黒田剛監督はこれまでJリーグの市場でリストに記載されていなかった人材。Jクラブの監督経験者が回転しているテーブルではないところから連れてきたということを考えると、既存のものに頼らず自前で戦力を揃えていく割合を高めようとする志向が見てとれる。
 

 ここでは、そのような町田のマインドを示すものとしてビジネススタッフを育成するインターン制度、リヨンとの提携に至った海外事業、ここ4年ほどで拡充と強化が進むアカデミーの取り組みについてそれぞれ掘り下げていく。第1回目は今年11月16日まで11日間にわたり学生スタッフを公募しているインターン制度について取材した。(取材・文:後藤勝)

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