なぜナポリはアジア人選手の獲得に関心を寄せるのか
さらに、6月には、アタランタの名前も浮上。1000万ユーロ(約16億円)にも満たない移籍金で獲得できるとあって、イタリアの強豪クラブの目を引いていた。
最終的には、プレミアリーグ昇格組のサウサンプトンへの移籍が決定。資金面で劣るイタリア勢も獲得できなかった金額では決してない。最大700万ユーロ(約11.2億円)の移籍金とあって、コストパフォーマンスが高いオペレーションだった。
そして今回、ナポリが熱視線を送っていることが分かった。FIFAクラブワールドカップ(CWC)を控えるインテルも、戦力の拡大を図るために、今も補強リストには菅原の名が連ねているようだ。
2026年にクラブ創設100周年を迎えるナポリには、これまで日本人選手が所属したことはない。だが、韓国代表のキム・ミンジェが、22/23シーズンにナポリでプレーし、33年ぶりとなるスクデット獲得に尽力。センセーショナルな活躍で、ナポリっ子たちのハートを鷲掴みした。
キムが2023年夏にバイエルン・ミュンヘンによって引き抜かれると、その後釜として、ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ボルシアMG)の板倉滉が候補に挙がり、ナポリへの移籍の可能性が高まっていた。
結果として、実現はしなかったが、東洋人のキムの成功に味を占めたナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長は、「東アジアで我々イタリアのサッカーが大きく発展していることや、新たな収益も考慮すべき状況にある」と語り、日本人選手への関心を公言していた。
昨年10月には、Xに日本語によるクラブ公式アカウントも設立。日本人選手獲得の機運が高まっている(ちなみに、韓国語版の公式サイトはない)。
2月には、ブライトンの三笘薫にも関心を寄せていると、英国を発信源に報じられたが、その評価額はすでに1億ポンドを超えたとも言われており、もはやナポリが手の届く選手ではなくなっている。