ナポリ移籍でも立場は控えか
【写真:Getty Images】
今季は、3バックを8試合で、4バックを22試合で採用している。右サイドバックには、イタリア代表のジョヴァンニ・ディ・ロレンツォが控える。3バックでは右センターバックの一角を、4バックでは右サイドバックでレギュラーを務める。
2019年夏にナポリに加入して以降、リーグ戦で毎シーズン、30試合以上に出場し、2022年夏から主将を担う。攻守にバランスの取れるこのDFから、菅原が、ポジションを奪い取ることは容易ではない。
ディ・ロレンツォが3バックの一人として起用された場合には、右ウィングバックでの起用の可能性が残るが、そこではレフティーのマッテオ・ポリターノが、重用されている。どちらも、菅原がファーストチョイスとなる見込みは低い。
菅原が所属するサウサンプトンは今季ここまでのリーグ戦で獲得した勝ち点はわずか10の最下位(第30節終了時点)。19位のレスターとは勝ち点7も離れており、8試合を残しながら、彼らのシーズンは“終わった”と言わざるを得ない。だが、菅原への評価は低くない。
実際、「移籍先の選択を見誤った」というような、擁護する意見が多く見られる。今夏のメルカートで、人気銘柄となることは間違いないだろう。
ただ、ナポリへの移籍となると、日本代表でスタメン奪取を狙い、ワールドカップ(W杯)の舞台に主役の一人として立つことを思い描けば、バックアップ扱いからのスタートは、リスクの高い移籍となる。
モレット記者も、右サイドバックで控えのパスクワーレ・マッツォッキが退団することとなるが、菅原は「バックアップ」と明言している。その条件を受け入れるとは到底思えない。
それでも、菅原がナポリ行きを受け入れる可能性がある。