「背番号『7』を担う選手がようやく出てきた」
目下、自分自身もそういうチャンスをつかみかけているわけだが、ここで一気に突き抜けなければいけない。柏を勝たせ、存在感を高めていくことで、自身の価値もより一層、引き上げていけるはずだ。
まさに上昇気流に乗っている熊坂。そんな彼が憧れるのは、柏のレジェンド・大谷秀和コーチだという。「本当にレジェンドというか、中盤の選手が目指すべきプレーヤー像です。僕もそこに近づけるように頑張りたいですね。
今も大谷コーチは毎試合、フィードバックの動画を作ってくれて、攻守両面のいいところと悪いところをしっかりと指摘してくれます。それは僕にとっていい効果をもたらしていると思います」と本人も偉大なボランチから直々に指導してもらえる環境に心から感謝していた。
柏にとっても「明神智和、大谷が引き継いできた背番号『7』を担う選手がようやく出てきた」という評価もあるという。今後、本当に彼がそうなれるかどうかは、ここからのパフォーマンス次第。このまま成長を続けて、誰もが納得する選手になること。それが今の彼のタスクだ。
「ここ4試合勝ちがなくて、昨年だったらここから失速しちゃったところで今日は勝てた。本当に大事な勝ちだったと思います」と本人もまずは安堵感を浮かべたが、チームとしてはここから連勝街道を歩んでいくことが肝要だ。
柏の将来を担う23歳の大型ボランチには、そのけん引役として凄みを増していってもらいたい。
(取材・文:元川悦子)
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