「難しさは感じてました」。攻撃が停滞した原因
第3節のV・ファーレン長崎戦で、負傷した川口尚紀に代わって入ると、その後はリーグ戦の全試合でスタメン起用されており、植村も期待に応えるパフォーマンスを継続。この試合でも自陣でのパス回し、山形の裏返しに対するカバーで國分伸太郎を止め切るなど存在感を見せた。
だが、磐田の攻撃のキーマンであるジョルディ・クルークスを追い越してポケットを取るような動きがこれまでより限られたことも確かだ。
「サイドから展開してきた時や(江﨑)巧朗くんがフリーで持った時に、自分が中をとってランニングとか、自分がアクションを起こすことで、相手のサイドバックがジョルディ(・クルークス)と1対1になる。
そこでサイドバックが食い付けば、裏にランニングした自分はフリーでもらえる。そういうアイデアは練習からやってますけど、今日はなかなか…。相手のウイングやボランチが、自分がランニングしたところにしっかり付いてこられてたので、その難しさは感じてました」
山形がしっかりと対策して、磐田の強みであるサイドバックのインナーラップを警戒してきたことを植村は認めるが、それと同時に「自分も結構、押し込んだ時にコントロールに意識が行ってしまっていた」ことを明かす。
リーグ戦8試合目で相手側のスカウティングが進んできていることに加えて、敵将の渡邉晋監督はハッチンソン監督と同じ、横浜F・マリノスの流れをくむピーター・クラモフスキー監督を参謀として支えた経験がある。アンジ・ポステコグルーのフィロソフィーとメカニズムに精通した指導者でもあるのだ。