基準やストラテジーに疑問。現在進行形の問題点
これは今に始まった現象ではなく、現在進行形の日本サッカーの問題点と個人的には思っています。その理由の一つは1)2)の攻撃の可能性に対する消極さにあり、ボールロストの危険性が低い3)を多く選択していること、そして二つ目はその3)の方法がアバウトであることが考えられる。
安易に後ろでボールをまわし、さらに何気なく「長い」自陣ゴール方向にパスをする。決して後方でのボール保持が悪いと言っているわけではなく、あくまで優先順位の高い方から選択されるべきであって、今『できるだけ早く、直接的にボールを相手のゴールに向かってプレーする』ために、本当に前方へプレーできない、すべきではない状況かどうかのジャッジができているのか、もしくはその基準やストラテジーについて非常に疑問です。至極当然で理路整然としたこの表を、そしてそれぞれの攻撃の可能性を徹底的に考えて、突き詰めてはいかがでしょうか。
Erster Blick in die Tief(エアスター・ブリック・イン・ディ・ティーフ)―最初に前方を見る―
「ボール保持者は、ボールを受ける前であればなお良いが、ルックアップし、必要であれば首を振り、周りを把握し、状況を読む。相手ゴールに向かって前進するチャンスがあれば、すぐにボールをそこに送り込む。パスやドリブルのどのタイミングでも。これはピッチのどこにいても、常に適用される……。」
2010年の南アフリカワールドカップのラウンド16、ドイツ対イングランド戦の先制点が好例です。GKマヌエル・ノイアー選手の特大の一直線のゴールキックをFWミロスラフ・クローゼ選手が抜け出してそのままダイレクトでゴールを決めたシーンは、非常に極端とはいえまさに攻撃の優先順位1番目のゴールと言えます。