「得点が増えそうな感覚もある」
「オグリさん(大黒コーチ)の元、オフサイドラインから動き出すというのを言われていて」
そう話し始めた小林は、大黒理論を試すのが初めてだったこともあり「まだ、自分の中でもつかめていないな」という状態なのだと言う。ただ、横浜FM戦後、すでに大黒コーチと振り返りを行ったとのことで、タイミングのすり合わせは進んでいるようだ。
「オグリさんとも試合後に話したんですけど、たぶん、そういうのを引き出しとして増やしていければ、得点が増えそうな感覚もあります」
そして、「アップグレードじゃないですけど、今までの発想にない部分も増えてきてはいるので」と手応えを口にして「成長という意味では、ちょっと試合の映像を見みたりして、どうだったなとか。もうちょっとすり合わせていければ、いいところに入っていけるんじゃないかなという感覚もあるので。楽しみなところではあります」と述べていた。
大黒コーチからの教えについては、過去にもシュートのアドバイスが小林の常識を超えるもので、率直に驚きの声を上げることもあった。
「キーパーを見ないで(打つ)って言うのも新鮮で。僕は結構キーパーと駆け引きして打つタイプだったので。そういう場面は確かにあっていいなと思う」
そして「そういうのを取り入れながら得点パターンを増やしていければいいなと思います」と貪欲だった。
小林といえば、得点王とMVPをダブル受賞した過去を持つ偉大な選手だ。当然自らの体に染み付いた得点感覚はあるはずだが、それでも柔軟にアドバイスを取り入れてアップグレードを試みていた。現在37歳の小林のそうした試みが間違いではないことをゴールで証明してほしい。
(取材・文:江藤高志)
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