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【写真:Getty Images】
後半の流れを変えた立役者・清水エスパルスMF乾貴士
清水エスパルスは16日、明治安田J1リーグ第12節で横浜F・マリノスと敵地で対戦した。清水は2点のリードを許す苦しい展開となったが、54分にMF中原輝が直接FKを沈めると、後半開始から出場したMF乾貴士が逆転ゴールを決め、チームの勝利に貢献。36歳のベテランが勝利を呼び込んだプレーを振り返った。
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「前半は我慢してくれればいいなと思いながら見てました。遠野(大弥)くんに良いゴールを決められて、苦しい展開になっちゃいましたけど、最少失点でまずは前半を終えてくれたので、後半にスイッチ入れたいなと思って入りました」
乾は、前半からマリノスに押し込まれる内容をベンチから冷静に見つめていた。勝負を仕掛けるとなると、それはボールを前へ運ぶことだった。「相手のディフェンス陣はあまり強度は高くない」、そう感じていた乾は空いたスペースを使って、前を向くように意識していた。
ところが、後半に入って少しずつ良い流れが出始めてきた中、51分にFW植中朝日に追加点を奪われてしまう。
「いや、もう最悪やなって感じです。本当に反省しないといけないので、後半立ち上がりっていうのは。みんなでまた集中して入ろうって言ってた中で、ああなった。でもすぐ(中原)輝が取り返してくれて、あのフリーキックを入れてくれたことで、まだいけるっていう感じにはなったので、あれを決めてくれたことが勝利につながったのかなと思いますね」
54分、MF中原輝が移籍後初ゴールとなる直接FKを叩き込み、流れは一気に清水に傾く。71分には、乾の蹴ったCKがオウンゴールを誘発して、ついに同点に追いついた。
そして、終盤に差しかかった82分。左サイドでこぼれ球を拾った乾は、ファーストタッチで前を向き、そのままドリブルで持ち上がり、ボックス手前中央から右足を振り抜いた。「何回かその前のシーンで、シュートを打たずにパスを出したりしてたんで、そろそろ打とうかなとは思ってましたね」とそれまでパスを選択することか多かったことが、伏線になった。
ゴール右隅に吸い込まれるようなコントロールショットは、今季初ゴールとなった。古巣マリノスを相手に、J1ではおよそ3年ぶりとなる劇的なゴールには、「中々俺、こういうゴール決めないんで、珍しいレアケースだと思いますけど、決められてよかったですね」と嬉しそうにほほ笑んだ。
(取材・文:編集部)