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Jリーグ 2か月前

横浜F・マリノスの混乱と川崎フロンターレの自信。ACLE に臨む両者の相反する現状【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

川崎フロンターレは過去最高ベスト“8”を超えられるか

 鬼木達前監督は7年間の在任期間で計り知れない成功をもたらしたが、トロフィー棚にアジアのタイトルは加えることができなかった。長谷部の守備意識の高さは、フロンターレがアジア王者となるための鍵となる可能性がある。

 もちろんサッカーの勝敗を分ける要素として攻撃の質は重要だが、ノックアウトステージの終盤になると堅固な守備が勝敗を分ける要因になることが多い。佐々木旭、丸山祐市、高井幸大、三浦颯太という4人からなる守備ラインは、バランスと組織力に非常に優れている。

 最近は勝利を掴むのにやや苦しんでいるとはいえ、前線の脅威が不足しているわけではない。決定的な貢献ができる選手は複数いて、すでにリーグ戦で13得点しているという事実は、攻撃力の広がりを示している。

 川崎にとってこれまでのACLで最高成績を収めたのは2017年であり、当時は準々決勝で浦和レッズに2戦合計5-4で逆転敗退を喫した。ただ、今シーズンに見せている守備陣の粘り強さと多彩な攻撃力は、一歩先へ進むことができるという自信を彼らに与えているはずだ。

 一方で、マリノスはアル・ナスルとの対戦を前に完全な混乱状態にある。

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