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「圧倒的に足りない」高井幸大は相手との差を痛感した。川崎フロンターレはACLEで敗れる「そこで悔しさを晴らすしかない」

text by 編集部 photo by ©KAWASAKI FRONTALE

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川崎フロンターレDF高井幸大
【写真:©KAWASAKI FRONTALE】

川崎フロンターレはAFCチャンピオンズリーグエリート決勝で敗れる

 川崎フロンターレが悲願のアジアタイトル獲得を目指して臨んだAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)決勝。ヨーロッパのビッグクラブでのプレー経験を持つスター選手を揃えるアル・アハリ(サウジアラビア)に対し、スタメンを5人変更した川崎は、35分と42分に失点を喫し、試合は0−2で終了した。

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 最終ラインの柱として戦ってきた20歳のDF高井幸大は、準々決勝からの7日間で3試合すべてにフル出場したが、クラブ悲願のアジアタイトルをもたらすことができず。試合後、高井の口から出たのは「圧倒的に個が足りていなかった」という悔恨の言葉だった。

「悔しい気持ちしかない。この大会を通じて組織的に戦うことの大切さを感じた。個人として対人をもっと伸ばさなければいけない。3試合とも2失点だったのは、圧倒的に個が足りていなかったからだと思う」

 高井はこれまで世界の舞台で数多くの経験を積んできた。だが、今大会では改めて差を痛感することになった。試合を通して相手にボールを保持される時間が長く、個の守備力でボールを奪いきる場面は限られた。

 フィジカル、スピード、空中戦――どの局面においても圧力を感じながらのプレーとなり、1人で守りきれない場面が多かったと振り返る。

「たくさん試合に出て自分自身も成長したし、いろいろな国の選手と対戦できて楽しかった。優勝できなかったことは悔しいが、今後の自分のサッカー人生に生かしたい」

 そんな高井を、遠くサウジアラビアまで駆けつけた川崎サポーターが力強く後押しした。

「本当にありがたかったし、自分たちの後押しにもなった。本当に感謝している」

 次の戦いはすぐやってくる。川崎は5月6日にJ1リーグ第12節・鹿島アントラーズ戦を控えている。

「すぐに気持ちを切り替えるのは難しいと思うが、次のJリーグ鹿島戦はビッグゲームになるので、そこまでにはしっかり切り替えたい。日本に帰ってからJリーグとカップ戦があるので、そこでこの悔しさを晴らすしかない。しっかりと戦い抜きたい」

 アジアの頂点には届かなかったが、20歳の若武者は、この敗戦を糧にさらなる高みを目指す決意を胸に刻んだ。
 
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【了】

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