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Jリーグ 1か月前

「落胆した」前節を経て。ジュビロ磐田、倍井謙は長いトンネルを抜けた。一戦にかけた強い思い「僕が仕留めきれる」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸

「僕が仕留めきれる自信があった」

 3-3と引き分けたFC今治戦で今シーズンの2点目をあげたストライカーも、このシーンでは目立たないオフの動きで、得点に貢献した。そこから磐田は、20分に得たFKによって、ジョルディ・クルークスの鋭い左足キックが札幌DF家泉怜依に当たって追加点をあげる。

 その5分後には厚みのある攻撃から角のミドルシュートが右ポストに当たったセカンドボールから、倍井のラストパスをボランチの金子大毅が流し込んで、前半で早くも3-0となった。

 前半の終わりには、反撃に出た札幌が何度か惜しいチャンスを作った。

 しかし、後半に三枚替えなどで再びブーストをかけた磐田がさらに突き放す。70分に倍井のこの日、2点目となるゴールで4-0に。試合の大勢が決した。

 GK三浦の左ワイドを狙ったキックに、途中出場のFWマテウス・ペイショットがマークに来る家泉とうまく入れ替わりながら、技ありのワンタッチパスを前方の倍井に通すと、フリーでボールを運んだ倍井は相手の守備を見ながら、今度は左足でゴール右隅に流し込んだ。

 倍井は「ペイショットからボールが出て来た時には勝負しようと自分の中では決めてました。味方が何人か横にいましたけど、僕が仕留めきれる自信があった」と振り返る。

 2得点1アシストという見事な活躍ぶりだが、評価したいのは守備のハードワークを当たり前のようにこなしながら、こうしたチャンスを逃さず結果につなげたことだ。

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