「いろいろありましたけど、なんだかんだ…」
「(試合の)入りで1失点してしまいましたけど、だいたい自分のところにボールが来てましたし、自分が弾き返せば、それ以上の失点はないかなと思っていた。CKが多かったり、攻められたりと、いろいろありましたけど、なんだかんだ前半を1失点で終えられたことがすごく大きかった」と、鹿島でフィールドプレーヤー唯一の今季フルタイム出場の“鉄人”は胸を張った。
そのうえで、前半終了間際に今季売り出し中の22歳のボランチ・舩橋佑のプロ初ゴールで同点に追いつくことに成功。後半を迎えてからは知念慶、松村優太、田川亨介ら持ち駒を有効活用してギアを上げ、65分に田川が川崎の背後を突いて逆転弾を叩き出した。
2つのゴールをお膳立てした鈴木優磨の貢献度の高さは誰もが認めるところだが、やはり相手の終盤の猛攻を防ぎ切った守備陣の奮闘は見逃せない。6連勝達成、鬼木監督の古巣からの白星奪取の重要なポイントと言っていい。
今季鹿島の16節終了時点の総失点は「12」で、J1最少の柏レイソルの「10」、2位・サンフレッチェ広島の「11」に次ぐ数字だ。実際、鹿島は4月6日の京都サンガF.C.戦で4失点した以外は大崩れしていない。それは守備陣の手堅さによるところが大きいだろう。
この日、キャプテンマークを巻いた植田は、その最大の原動力となっているのだ。