フットボールチャンネル

Jリーグ 7か月前

“ショルツ・ロス”はもう大丈夫。いまの浦和レッズにはダニーロ・ボザがいる。「落ち込まずにやることが…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

「試合ごとに良いコンビができてます」

浦和レッズ所属DFダニーロ・ボザ
【写真:Getty Images】

 浦和はここまで17試合で15失点。その守備を支えるひとりが新外国人のボザだ。

 浦和への加入が決まったのは1月25日。本格的なチーム合流はキャンプ後だった。Jリーグでのデビューとなったヴィッセル神戸との開幕戦はぶっつけ本番に近く、序盤戦はホイブラーテンや周りの選手との基本的な連係ミスも目に付いた。

 それでも徐々にアップデートしながら、浦和にもJリーグにも適応し、ホイブラーテンと共にフル出場で、堅守を支える存在になっている。

 ホイブラーテンはボザについて「ボールに対しての強さがあって、特にボックスの中ではかなり強い。連係は試合を重ねるごとに高まっています」と語る。

 言語の壁はあるが、英語、ポルトガル語、日本語をミックスさせながら、周りの選手も含めてコミュニケーションを取るが、ボザも「マリウスに関しては、彼の方が日本での生活が長いので。彼からいろんなアドバイスを受けたり、非常に良い経験になってます。試合ごとに良いコンビができてます」と兄貴分の相棒に信頼を寄せる。

 アジア王者になった2023シーズンはアレクサンダー・ショルツとホイブラーテン、守護神の西川周作の3人が鉄壁のディフェンス陣を形成して、リーグ最少失点に抑えた。

 チームはJ1で4位だったにも関わらず、揃ってベストイレブンに選ばれた。昨年の夏にショルツが中東移籍で浦和を去ると、ある種の“ショルツ・ロス”に見舞われたが、現在のチームにはダニーロ・ボザがいる。

 6月にはクラブワールドカップで、浦和はアルゼンチンのリーベルプレート、イタリアのインテル、メキシコのモンテレイという世界の強豪に挑む。そこまでの4試合、しっかりと勝利を積み重ねてアメリカの地に飛び立つことができるか。浦和の最終ラインを力強く支えるブラジル人センターバックの奮闘に注目だ。

(取材・文:河治良幸)

【関連記事】
浦和レッズは何を変えたのか【1】松尾佑介と渡邊凌磨は慎重に見極める。不安定さを解消したのは…【戦術分析コラム】
「やっぱりそれが…」浦和レッズ、松本泰志が払拭した“ある迷い”。ずっと意識していた「嫌だなと思うこと」【コラム】
「正直、焦りはあった」浦和レッズが強い。その理由を、金子拓郎は肌で感じている。「最初は個人でやるだけで…」【コラム】

【了】
1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!