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Jリーグ 1週間前

「今度はもっと…」永戸勝也の浮かない表情には理由があった。横浜F・マリノスのこれからに目を向ける背番号2【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤井雅彦 photo by Getty Images

「どうしても難しい」3-0になった後の試合展開

「今日に関して言えば、3-0になった時点でやっぱり難しくなるのはわかっていた。0-0だったら、もっと前にガツガツ連動して行けたかもしれないし、例えば自分の前の選手を小池龍太とかのポジションのところへプレスに出したかった。

 でもリードしている展開や点差と今のチーム状況を考えると、どうしても難しい。守り方としても、相手の攻撃の起点を潰すためにチャレンジするのか、それとも前へ出ないで下がった状態から守備をするのか。(飯倉)大樹くんを中心にみんなで助け合って守れたのは良かったけど、そこはスコアの問題もあった」

 ロングボールを活用して前方向へプレーする指針はチームとして共有できていた。それに加えて自陣での守備意識を高めたのは、前半途中までに3点をリードできた試合展開によるところが大きかったわけだ。

 ボール保持率が試合全体で34%と低い数字になったのも、すべてが意図した部分ではない。相手が首位を走る鹿島だったこと。そのチームを相手にして早い時間帯に3点をリードできたこと。そして、これ以上の負けは命取りになってしまう危機感。さまざまな要因が重なり、守り方に統一感が生まれた。

 お祭りムードになりたい時だからこそ、いつでも冷静沈着な永戸の指摘は示唆に富んでいる。

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