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Jリーグ 1か月前

ジュビロ磐田は着実に前進している。江﨑巧朗が口にした手応えの正体。「別にどんな相手だろうと…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸

アクセントになった江﨑巧朗の1本

 守備に関しても、相棒のリカルド・グラッサと協力しながら、裏返しのロングボールに対して、大宮のキーマンである元磐田の杉本健勇に十分な起点を作らせなかった。

 江﨑も「あそこで競り合って、シンプルに背後にもう一人のFWが抜け出すみたいな形が前半は目立ってたので。そこに対して、行くところといかないところの判断、あとはチャレンジとカバーと周りの選手のサポートのところを意識できてたからこそ、そこからやられることはなかった」と振り返る。

 ビルドアップで相手の守備をうまく外して、中盤から前の選手にボールを渡すこともそうだが、チャンスと見れば一本のロングパスを相手ディフェンスの背後に出して、直接アシストを狙っていく意識も忘れない。徳島戦でも、江﨑のロングパスからジョルディ・クルークスが相手GKと1対1になる惜しいシーンがあった。

 大宮戦の22分に、右サイドバックの為田大貴からボールを受けると、左サイドから中央に流れて相手ディフェンスの背後を狙う倍井に、右足で絶好のボールを送り込んだ。これはGK笠原昂史にギリギリで対応されたが、江﨑のロングパスが、ポゼッションをベースとする磐田の明確なアクセントであることを印象付けるシーンだった。

「あそこは一本で決まりそうなパスを出せましたし、ボランチとの近いパスもシンプルに使いながら、1つ奥の(角)昂志郎だったりを見ながらやれた。奥も手前もうまく使いながらできたと思います」

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