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Jリーグ 6か月前

「最初は物怖じした」田部井涼に意識の変化が生まれた。ファジアーノ岡山で「いまは毎試合のようにワクワク感がある」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

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 明治安田J1リーグ第19節、湘南ベルマーレ対ファジアーノ岡山は1-1の引き分けに終わった。今季、自身J1初挑戦となる田部井涼は、試合を重ねるごとに存在感が増している。JFLでプレーする双子の兄、悠と切磋琢磨しながら、チームトップのリーグ戦4アシストを誇る左足を武器に、勝負の後半戦に挑む。(取材・文:藤江直人)

チームトップのリーグ戦4アシスト目を記録「逆サイドが常に空いている


【写真:Getty Images】

 武器の左足をひと振りさせただけで、ピッチの中央を縦に行き来する形で繰り広げられていた攻防を一変させた。敵陣の左サイドでセカンドボールを拾ったファジアーノ岡山の藤田息吹が、ダブルボランチを組む田部井涼へ、ハーフウェイライン越しにボールを預けた直後だった。

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 左足の裏でボールを収めた田部井は、顔をあげながら迷わずに利き足を一閃。敵地レモンガススタジアム平塚のピッチ上を切り裂く、低く、速いサイドチェンジのパスがフリーだった右ウイングバックの佐藤龍之介をさらに前へと走らせる。両チームともに無得点で迎えた37分。試合が瞬く間に動いた。

 森保ジャパンに抜擢された18歳のアタッカーが叩き込んだ、チームトップのリーグ戦4ゴール目をお膳立て。こちらもトップの4アシスト目をマークした田部井は、美しさを漂わせた約40mのパスをこう振り返る。

「あの時間帯は相手をうまく剥がせるシーンが続いていました。湘南の選手たちが前へ、前へと飛び出してくるなかで、逆サイドが常に空いている、という印象が自分のなかにありました。味方の位置を確認してから最終的には判断しましたけど、そういうイメージが先にあったからこそ生まれたパスだったと思います」

 田部井の脳裏にはまるで俯瞰するような形で、敵味方の選手の位置が刻まれていた。そのなかの一人、佐藤を前向きで仕掛けさせればチャンスになる、という確信もあった。田部井が続ける。

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