田部井涼に生じた意識の変化「いまは毎試合のように…」
「いまは毎試合のようにワクワク感があるというか、試合でしか味わえない感覚があります。もちろんミスもしますけど、それでもボールを受けているし、自分なりの工夫や意識をもてば前へ進めるし、ボールを受けられなくても相手に寄せれば違うところが空くシーンなどを、自分の肌で感じられています。
最初は物怖じしたというか、名前負けした部分がありましたけど、いまはまったく違います。ウチは練習から手を抜かないし、練習中の強度もすごく高いんですけど、毎試合のように違うシーンが訪れる試合でこそ学べるものがありますし、そのなかで通用する部分も増えてきた。その意味でも楽しいんです」
ホームで京都サンガF.C.に2-0で快勝した2月15日の開幕戦では、田部井に加えてDF鈴木喜丈、FW木村太哉、FWルカオらがJ1リーグでのデビューを飾った。FC東京時代は出場わずか3試合、プレータイムが47分、無得点だった佐藤も期限付き移籍した新天地で飛躍的に数字を伸ばした。
田部井のなかで生じた意識の変化は、岡山が今シーズンに遂げてきた進化の跡でもある。湘南戦は1-1の引き分けに終わったものの、前半戦を6勝6分7敗、勝ち点24の11位で折り返した。田部井は「決して悪い数字や順位ではないと思う」と振り返りながら、後半戦への決意を新たにしている。