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Jリーグ 3週間前

上原力也の頼もしさは増す。ジュビロ磐田がルヴァン杯で得たものは大きい「相手に合わせるのではなく…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

じわじわと湘南ベルマーレを追い詰めたジュビロ磐田

 それでも中盤では上原が“相棒”の金子大毅と連動しながら、何度もボールを回収して磐田の攻撃につなげており、じわじわ湘南の体力を消耗させた。

 後半途中、それまでの4-2-1-3から金子を下げて、上原を1ボランチとする4-3-3にシフトした磐田は左ウイングからインサイドハーフに移った倍井謙と途中出場の川合徳孟がどんどん湘南ディフェンスの合間を狙い、それを後から上原がサポートする形でチャンスを広げていく。

 川合は「相手がけっこう疲れている中で、背後を抜かれたりしたら嫌だと思うので、そういう嫌なことをできるだけ多くしようと自分の中で心がけた」と語る。そうした流れから78分に、インサイドからドリブルを仕掛けた倍井が相手のファウルを受けて、直接FKのチャンスが巡ってきた。

 ボールの前には左利きのジョルディ・クルークスと上原が立っていたが、中央からやや左寄りということで、最終的には上原がキッカーに。蹴る前に「キーパーの目を(ボールから)隠すことだけ。隠す3人に伝えて、細かく指示しました」という上原が右足を振り抜くと、ボールは壁を越えて左隅に突き刺さった。

 残り時間はアディショナルタイムを含めて15分、「磐田の反撃」チャントと共に、スタジアムの雰囲気は最高潮に達した。

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