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Jリーグ 3週間前

上原力也の頼もしさは増す。ジュビロ磐田がルヴァン杯で得たものは大きい「相手に合わせるのではなく…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

磐田のアタッキングフットボールは「良いものが積み上がっている」

 途中出場のFWマテウス・ペイショットを起点にインサイドから倍井と川合、アウトサイドから川﨑一輝とクルークスがどんどん仕掛ける攻撃は迫力があったが、湘南も足を攣る選手を出しながら耐え抜いた。上原は「ゲームの主導権は確実に持っていたと思うし、自分たちが相手に合わせるのではなく、自分たちの持ってるスタイルで真っ向勝負した時に、しっかり戦えていた」と語る。

 第1戦はJ2の大一番だったRB大宮アルディージャとのアウェイゲームから中3日だったこともあり、スタメンもリーグ戦から過半数を入れ替えて臨む必要があった中で、自分たちの戦い方をスタートから出すことができなかった。逆に第2戦はリーグ戦の主力をそのままぶつける形で、2点のアドバンテージがあった湘南を追い詰めるところまで行った。ルヴァン杯の挑戦は終わってしまったが、磐田が得たものは大きい。

「ルヴァン杯はJ1相手に、いろんなチームとやりましたけど、ほぼ全員出ましたし、そう言った意味ではチームとして力をつけてきたと思います。しっかり新しいスタイルだったり、自分たちのスタイルを積み上げていく意味では本当に良いものが積み上がっている。天皇杯もありますけど、リーグ戦でここから結果を残せるように、フォーカスしていきたい」

 そう語った上原。レオ・ゴメスが6月の特別登録期間で京都サンガF.C.に移籍、精神的な支柱の一人でもある中村が湘南戦の怪我で離脱。複数ポジションで起用される植村洋斗や相田勇樹も怪我からの回復段階にあり、ボランチのポジションは苦しい台所事情になっているが、中盤の軸として奮闘する上原の存在は頼もしさを増してきている。

 現在J2で6位の磐田は首位のジェフユナイテッド千葉や2位の大宮を追う立場だが、ルヴァン杯で3つのJ1チームと戦ってきた経験と自信はここから、リーグ戦に生かされていくはず。まずは湘南戦から中2日で、SC相模原との天皇杯を戦うが、後半戦で磐田のアタッキングフットボールがJ2を席巻するか、期待が高まる。

(取材・文:河治良幸)

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【了】

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