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コラム 6か月前

「自分の特徴というのは…」浦和レッズ、金子拓郎が欧州で培った経験。「そういう姿勢を出さないと」【現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「あの1本でやられたのは自分たちの大きな課題」

 しかし12分、彼らは不意打ちを食らうかのように1点目を失ってしまう。発端は注目の17歳の新星・フランコ・マスタントゥオーノの中央へのドリブルだった。

 背番号30がサイドチェンジを送った瞬間、浦和は警戒していた左サイドバック・マルコス・アクーニャに精度の高いクロスを入れられ、ゴール前に飛び込んだ左FWファクンド・コリーディオに打点の高いヘッドを決められてしまう。このフィニッシュ精度の高さこそが、南米屈指の名門の底力なのだ。

「自分はあそこで絞って、相手のボランチの選手をケアする役割でしたけど、しっかりスライドして中のマークを抑えなければいけなかった。クロス対応が大事になるというのは試合前から話していたので、あの1本でやられたのは自分たちの大きな課題かなと思います」と金子は神妙な面持ちで反省していた。

 確かに彼のところは守りのバランスが相当難しかった。対面には強烈な左足を持つアクーニャがいて、さらにマスタントゥオーノがボランチと絡みながら流動的なポジションを取ってくる。“リーベル・左のトライアングル”を封じるのは至難の業に他ならなかったが、いずれにしても、浦和は厳しいスタートを強いられたのだ。

 その後、徐々に巻き返しを図り、前半終了間際にはダニーロ・ボザの持ち上がりから金子が強引に左足でシュート。貪欲に同点弾を狙っていく。試合を0-1で折り返した時も、ロッカールームの選手たちは「まだまだ行ける」という前向きな機運を感じさせたという。

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