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　スタジアムの持つパワーは単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、収容人数、アクセス、座席の多様さ、チケット価格（大人・一般のみ）、所在地人口の5つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブのスタジアムはどこなのだろうか。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位（最高位）を60ポイント、60位（最下位）を1ポイントとして降順で計算した合計値。

25位：PEACE STADIUM Connected by SoftBank（167）

使用クラブ：V・ファーレン長崎
収容人数：2万27人（25位）
最寄り駅からの距離：1.1km（16位）
座席種類数：17（15位タイ）
最安チケット価格：3,000円（54位タイ）
所在地人口：38万5,105人（31位）

　V・ファーレン長崎の本拠地「PEACE STADIUM Connected by SoftBank（ピースタ）」は、2024年12月に稼働を開始したばかりの最新スタジアムで、スタジアムパワーランキングでは25位にランクインした。

　長崎市中心部に近く、JR長崎駅から徒歩約10分、長崎電気軌道の最寄電停から徒歩3分という好立地に位置し、アクセス環境は非常に優れている。

　収容人数は2万27人（全体25位）と平均的だが、計画的に設定されたサイズで、2025シーズンのJ2前半戦では1試合平均1万4,522人を動員。屋根付きの観客席やバリアフリー対応、サステナビリティに配慮した最新設備など、観戦環境の快適さでは高水準を誇っている。

　座席種類は「17」とバリエーションに富み、フィールドシートやグループ観戦向けのボックス席など、観客に多様な選択肢が用意されている。

　最安チケット価格は3,000円（全体54位タイ）と、J2クラブとしては最も高額。ただし、立地や設備の充実度を考慮すれば、妥当な設定と捉えることもできる。

　所在地である長崎市の人口は約38万人（全体31位）と中規模だが、観光都市としても知られ、市外からの動員も見込める立地だ。

　スタジアムの完成によって“ホームの力”は格段に強化された。今後、J1昇格とクラブのさらなる成長を重ねていけば、ピースタは「長崎を象徴する施設」のひとつとして、全国的な認知を高めていくことが期待される。