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Jリーグ 5か月前

「怒鳴ってください」アルビレックス新潟の方向性は明確になった。降格圏、監督交代。堀米悠斗はそれでも前を向く【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

監督交代を転機に。「自分たちから変えていかないと意味がない」

「一発で決めろ、というのは難しいと思うので、ああいった質や精度のボールをあげる回数をどれだけ増やせるかが、フリーであの位置でボールを受けたサイドの選手に求められる部分だと思っている」

 もっとも、あわや同点の場面が川崎に与えた衝撃は大きかった。苦笑しながら堀米が続ける。

「ちょうど僕が相手ベンチの目の前にいたので、ポジショニングで修正をかけようと、長谷部さんがすごく大きな声で指示を出していた。まずはしっかりと中を締めて、という対応をしてきたので、そこをもうひとつ上回っていくための攻撃のバリエーションといったものが、自分たちにはまだまだ必要だと」

 小学生年代のジュニアから所属した北海道コンサドーレ札幌から新潟へ移籍して、4年目を迎えた2020シーズンにキャプテンを指名された。以来、6シーズン連続で大役を任されてきた堀米は言う。

「監督の交代があったけど、自分たちの内面にあるものをいままで以上に、自分たちから変えていかないと意味がない、とみんなには話した。自分たちの不甲斐なさでこうなってしまったので、それぞれが悔しさといったものを感じているなかで、だからこそこの監督交代をきっかけにしなきゃいけない、と」

 入江監督はガンバ大阪で現役を引退した翌2008シーズンから、新潟で育成年代やレディースのコーチおよび監督などを歴任。2022シーズンからはトップチームでコーチやヘッドコーチを務めてきた。4勝7分け9敗の18位に低迷する苦境での監督就任にあたって、何をまずチームへ伝えたのか。堀米が言う。

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