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Jリーグ 7日前

育つ才能、届かぬ勝利。いいサッカーなのになぜ…。湘南ベルマーレの「僕らの生命線はそこなんで」【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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 明治安田J1リーグ第22節、湘南ベルマーレ対横浜F・マリノスは1-1のドローに終わった。粘り強く戦った湘南は、勝利とはいかなかったものの、開幕時の勢いを思い出させるパフォーマンスを見せた。鈴木雄斗は「準備していたものを出せた」と語る一方、一瞬の判断で失点した悔しさをにじませた。(取材・文:加藤健一)

メディア関係者がよく口にする湘南ベルマーレの「いいサッカー」

湘南ベルマーレ
【写真:Getty Images】

「湘南っていいサッカーするよね」

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 何度聞いた言葉だろうか。今季に限らず、取材現場で、相手チームを追っているメディア関係者がよく口にする。

 しかし、21試合を消化した湘南ベルマーレの順位は17位。少なくともいいサッカーをしているチームの順位ではない。

 今季は開幕3連勝で首位に立った。2021年9月から指揮を執る山口智監督の下でコツコツと積み上げられてきたスタイルが、結果に結びついていた。しかし、そこから勝ち星は5試合遠のき、その後も低空飛行が続く。上位からは引き離され、いつもの定位置にいる。

 ただ、その結果だけを見て、サッカーを否定するのは安易だ。町野修斗や大橋祐紀は今や海外で結果を残し、サッカー日本代表でもプレーしている。石原広教は浦和レッズの一員としてFIFAクラブワールドカップでインテルと対戦している。

 そして、この夏には福田翔生と畑大雅が海を渡る。どちらもこのチームで大きく成長し、J1というフレームには収まりきらない選手になりつつあった。

 J1で毎年残留争いをしているチームから巣立った選手たちが活躍しているのは、紛れもなく湘南の、そして山口監督の功績であり、「いいサッカー」をしている証左になる。

 ボールを保持すればいいわけではない。シュート数が多ければいいわけではない。それを測る具体的な数値はないが、横浜F・マリノス戦における湘南はいいサッカーをしていた。

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