尖った能力。スコアや相手の振る舞いに依存する清水エスパルス

　ボール保持に注力するならば、ハイプレッシングで相手にボールを蹴らせるべきとなるのだろう。ボールを奪ってのカウンターを選択肢にいれるならば、ミドルで構えてプレッシングを行うべきだ。

　前者の場合は勢いが大事になるので、難しいことは必要ない。後者の場合は、相手の変化する配置に対して、守備の基準点の再設定を行い続ける必要がある。明確に誰をマークするんだ！　と決めるのは時代が許してくれない。乾や松崎のように列を降りたり、レーンを横断したりする選手へのマークは非常に難しくなってきているからだ。

　清水について考えてきたが、なかなか尖った能力だなと感じさせられる。ボール保持で勝負したいと考えているのだが、困ったときの空中戦の的に問題があり、相手のハイプレッシングを諦めさせるようなビルドアップにチャレンジしている様相はない。

　どちらかといえば、ボール保持の状況に持っていけるかどうかは、スコアや相手の振る舞いに依存する部分がある。ただし、ボールを持たされると、持たされるというようなネガティブな状況でなくなることは長所になるのだろう。

　怪我人が帰ってきて、SBの選択肢が増えるような状況になったときにどのような変化を見せるのかは要チェックしたい。カピシャーバが最終ラインにまで下がる姿はやはりあまり見たくないのだ。また、ブルネッティが非常にうまいので、みんなに注目してほしい。2CBもこなせるようだと、一気に注目を集める存在になると予想している。

（文・らいかーると）

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