2得点に絡んだ舩橋佑「相手のサッカーをさせないように…」
2002年7月生まれ・23歳の彼はジーコの現役時代はもちろんのこと、秋田、柳沢敦(鹿島トップコーチ)、中田浩二(同FD)、曽ヶ端準(同GKコーチ)、小笠原満男(同アカデミー・テクニカル・アドバイザー)が参戦した2002年日韓ワールドカップ(W杯)も知らない。そんな新世代が鬼木・鹿島の主軸となってチームをけん引していることは、多くの人々にとって感慨深いこと。若き司令塔も、今季J1を左右するビッグマッチで自身の成長を力強く示す必要があったのだ。
この半年間でボランチの序列トップに踊り出た舩橋は開始6分、いきなりゴールに絡む仕事を見せる。相手FW垣田裕暉が中盤に引いてきたところに小池龍太とともに寄せに行き、小池がボールをひっかけ、舩橋が前線に配給する形になったのだ。次の瞬間、レオ・セアラが目の覚めるような超ロングシュートを決め、先制点を奪うことに成功した。
「(三竿)健斗君とも話していましたけど、『つぶしに行こう』というのは意識していて、うまくボールを取れたかなと思います。(連戦ということもあって)後半になって体力が落ちるのも分かっていたし、前半のうちに圧をかけて相手のサッカーをさせないようにしようと思って戦いました」と背番号20は前半勝負のつもりで勢いを持って入ったという。
その後、柏に主導権を握られたが、しぶとく耐えて、40分にリスタートから植田が2点目を追加する。これをお膳立てする左CKを蹴ったのも、舩橋だった。