1年目とは異なる状況に「何が正解かわからなくなっていた」
プロ1年目となった昨シーズンは、後半戦からコンスタントに試合に絡む流れを見出していた中で、今シーズンは開幕戦からメンバー入り。同じボランチのネタ・ラヴィ、鈴木徳真らとポジション争いを繰り広げながら、継続してピッチに立ち続けてきた。冒頭に書いた左足首を負傷したのはその最中の4月末。悔しさはあったが、それを1つの『きっかけ』にしようと前を向いた。
「ケガをした少し前から…それこそ先発した第8節・FC町田ゼルビア戦も、第9節・柏レイソル戦も、自分の体は動くようになっているけど、チームとしてはなかなか勝てないという状況が続いていて。でも、僕が控えに回った第10節・名古屋グランパス戦は勝った、と。そうした流れの中で、自分としては正直、何が正解かがわからなくなっていたんです。
(同じボランチの)ダワンがいた昨年は成績が良かったのに、今年はその彼がいなくなった中で思うように結果を出せていない状況にも責任を感じていたというか。昨年とは異なるプレッシャーを感じて、何が違うのかを考えるほど、自分を見失っていくような感覚もありました。ケガをしたのは、そうした状況の時だったので、落ち込むというよりは、もう一回、自分を見つめ直すきっかけにしようと思っていました」
今回の左足首痛は、以前から抱えていた慢性的な足関節症を起因に、プレー中の負荷が引き起こした足関節炎によるもので「画像を撮ったらまだプロ2年目なのに、大ベテランのような足の状態になっていました」と本人。それもあって、経過観察次第では、手術の可能性もあったと聞くがメディカルスタッフのサポートも受けながら、じっくりとリハビリと向き合うことで手術は回避。痛み自体も、少しずつ軽減されていき、7月上旬の練習合流につながったという。
「トレーナーの方たちにも助けていただきながら、本当に大事に、ゆっくり、足首にアプローチをしてリハビリを進めてきました。ただ、正直、今も綺麗さっぱり痛みがなくなったというわけではないです。この先もケアや必要なトレーニングを続けながら、痛みに慣れるというか、うまく付き合ってプレーを続けていくことになると思います。
…っていう状態が合流してからも続いていたのもあるし、練習と試合は違うからこそ、自分がどのくらいやれるのか、なかなか自信が持てなかったんですけど、リハビリ期間に明確になった『当たり前のことを当たり前に一生懸命にやる』とか『武器である強度のところを全力でやり切る』しかないな、と。そう割り切って日々に向き合ってきて、1つ川崎戦に出たことで気持ちもすごくすっきりしたので、とにかくこの先も、自分の精一杯で、頑張っていこうと思います」
戦列復帰を目指す最中の7月7日にはリハビリ中も含めて常に支えられてきた女性と入籍。愛犬も含めて家族として暮らし始めたことも新たなパワーにしながら。