「そこに目を向ける大切さを知りました」活かされている川崎フロンターレでの経験
4シーズンぶりに柏に復帰すると、今回の相手であった湘南や、川崎フロンターレでの経験が活きていると実感した。
「フロンターレでは個の能力が大事だという認識の仕方、そこに目を向ける大切さを知りました。なおかつその能力を上げることを意識し続けた2年半でした」
特に現在は鹿島アントラーズを指揮する鬼木達前監督が選手たちに求める基準は高く、その基準を超えられない選手は試合に出られない。試合に出るためには、否応なく個の力を磨くしかなかった。
今回の湘南戦の中でも、個の力を磨き続けた成果だと思えるプレーがある。ゴールネットを揺らした細谷真大へスルーパスを送った88分のシーンだ。
中央のスペースに入り込んだとき、古賀太陽の縦パスが来たとき、さらにターンしたあと。瀬川は細谷の動きを3度確認し、ターンするとすぐにパスを送った。
「ボールを受ける前は真大がどこにいるかを見ていました。ターンしたときに動きを変えたので、合わせてパスを出しました。2、3年前じゃあんなプレーできなかったと思いますし、フロンターレでのプレーが活生かされていると思います」
確かにあの場面は川崎で攻撃のタクトを振る大島僚太や脇坂泰斗、山本悠樹を彷彿とさせるプレーであり、この日は欠場したリカルド(・ロドリゲス監督)レイソルの司令塔、小泉佳穂のようでもあった。
「僕がやってきたことが(リカルド)監督のサッカーだと活かせるという感覚です。僕がフロンターレで培ってきたことと合致していると感じます」
のちに過去を活かしたプレーを見せる瀬川は、この日も自分の武器を活かそうと意識してピッチに入った。