4位:柏レイソル
移籍補償金等収入:6億5800万円
退団した選手例:高嶺朋樹、関根大輝、マテウス・サヴィオなど
今季好調の柏レイソルが、今回のランキングで上位に入った。トップ10では同クラブのみ3月決算のため他のチームと比較するとやや変則的だ。2024年4月1日から2025年3月31日までの会計期間が、柏の決算区分である。従ってこの期間に成立した取引が、6億5800万円の内訳にあたる。
錚々たるメンバーがクラブを去り、また精鋭たちがリカルド・ロドリゲス新体制のチームに加入した。高嶺朋樹が70万ユーロ(約1.12億円)でベルギーのコルトレイクに渡り、関根大輝が65万ユーロ(約1.04億円)でフランスのスタッド・ランスに移籍。6億円越えの移籍金総額のうち、この2人だけで2億以上を回収している。
そして金額自体は明かされていないものの、移籍直前の2024年12月の市場価値が150万ユーロ(約2.4億円)だったことから、マテウス・サヴィオの浦和レッズ加入の際にも相当額の補償金が発生したと考えられる。そのほか、立田悠悟や木下康介ら屈指の実力者が完全移籍で他クラブへ加入した。
そのうえで、小泉佳穂や渡井理己、久保藤次郎らが加わった今季は、ここまで素晴らしいクオリティと結果を示している。タレントが入れ替わったことを感じさせない完成度の高さだ。
さらに、2024年度の時点で営業成績もすこぶる好調だった。売上は過去最高の46.58億円。入場料収入も降格圏ギリギリの17位だったにも関わらず過去2番目の数字をたたき出し、平均入場者数も前年から1000人弱増加した。今季はまだ途中だが、8月13日の段階で昨年度を上回るペースで推移しており、2025年度の決算もポジティブな結果が見込まれる。
現在は首位の鹿島アントラーズと勝ち点で並び、得失点差「1」で2位につけている。リーグ優勝を成し遂げた暁には、いまだかつてない柏フィーバーが訪れる可能性さえあるだろう。
