8位:アビスパ福岡
監督:金明輝
暫定順位:11位
成績:勝ち点「36」/得失点「1」
アビスパ福岡を歴史的な好成績に導いた長谷部茂利監督が昨シーズン限りで退任し、今季は金明輝監督が指揮を執っている。
2020シーズンから5年に渡って手腕を発揮した長谷部監督は、数々のクラブ記録を塗り替えた。とりわけ2023シーズンはJ1過去最高順位である7位でフィニッシュし、YBCルヴァンカップを制覇。クラブ史上初となるタイトルをもたらし、金字塔を打ち立てた。
現在は多くの選手が入れ替わっているが、この時の経験は相当大きな影響があるように見える。出ていくタレントも多い一方で、福岡を選ぶ実力者も顕著な活躍を見せている。
今季からの新戦力である安藤智哉や見木友哉、名古新太郎、上島拓巳らは要所で輝きを放ち、安藤に至っては7月にサッカー日本代表にも選出されている。
既存戦力の紺野和也や志知孝明らとのかみ合わせも良く、総合的なチーム力は前年と比べて高まっているようにも見える。
見木や志知ら主力の負傷離脱が散見されるのは気がかりだが、今夏の移籍市場で流出が少なかったことは大きなアドバンテージだろう。
これまでのところ、夏にチームを去ったのは出番が少なかった井上聖也や金森健志、前田一翔の3名のみ。さらに言えば、井上と前田はレンタル移籍である。
怪我人が万全な状態で戻ってくれば、ここからさらに順位を上げることも可能なはずだ。今季も8位以上でリーグ戦を終えられれば、将来的に中位以上で成績を安定させられるかもしれない。
そしてそれは、クラブの財政を健全化させる上でも非常に重要だ。
