
FIFAランキング差で見ると? W杯、大金星ランキング【写真:Getty Images】
FIFAワールドカップ(W杯)は、格上相手に命がけで立ち向かうチームが奇跡を起こす舞台だ。FIFAランキングの差が大きいほど、その勝利は歴史に刻まれる。目下開催中の北中米W杯でも大会を盛り上げるアップセットが散見されるが、史上最も力量差を覆した下剋上はどの試合か。今回はFIFAランクが発表された1993年以降の大会を対象に、順位差をひっくり返したマッチアップをランキング形式で紹介する。※各順位は大会開催前のもの[5/5ページ]
1位:南アフリカ代表対フランス代表

2010年南アフリカW杯の南アフリカ代表【写真:Getty Images】
大会:2010年南アフリカW杯
FIFAランキング差:74
敗者チームFIFAランキング:9
勝者チームFIFAランキング:83
スコア:2-1
【開幕前から暗雲が…】
2010 FIFAワールドカップ(W杯)南アフリカ大会のグループA第3節、南アフリカ代表対フランス代表の一戦はさまざま意味で劇的だった。ピッチ内外の劇的なドラマが重なった末に生まれた、W杯史上最大のジャイアントキリングとしてランキング1位に輝く歴史的な試合である。
ジブリル・シセ、フランク・リベリー、ウィリアム・ギャラス、そしてティエリ・アンリと、一線級のタレントが揃う。
しかし当時は開幕前から暗雲が立ち込めていた。欧州予選ではアイルランドとのプレーオフでアンリの”ハンドアシスト”により辛くも本大会に滑り込み、方々で議論を呼んだ。
大会中は内紛が止まらなかった。第2節のメキシコ戦(0-2敗)でエースのニコラ・アネルカがレイモン・ドメネク監督に暴言を吐き代表から追放されると、選手たちがこの処分に猛反発。チーム全員が練習をボイコットするという前代未聞の事態が発生し、完全に崩壊状態でこの最終節を迎えた。
【ひじ打ちで一発退場】
一方の南アフリカは、自力でのグループ突破は厳しい状況にあったものの、わずかな望みと地元の大声援を背にフランスへの牙を研いでいた。
試合は20分、ボンガニ・クマロのヘディングで南アフリカが先制。さらに26分にはフランスのヨアン・グルキュフがひじ打ちで一発退場となり、ホスト国が数的優位を得る。
続く37分にカトレゴ・ムフェラが追加点を決めて前半を2-0で折り返した。後半にフロレント・マルダが1点を返したものの、反撃はそこまで。2-1で南アフリカが歴史的勝利を収めた。
結果的に得失点差でグループリーグ敗退は決まったものの、地元の誇りをかけて最後まで戦い抜いた南アフリカの姿と、内紛で自滅したフランスの対比が、この試合をW杯史上最大の番狂わせたらしめた。
【著者プロフィール:編集部】
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